エアコン無問題
クーラーがない
異常気象が続く近年
我が家にはクーラーがないです
引っ越したばかりで、思ったよりお金がかかって
母子家庭なのにお金もないのに
看護師の母親の力を半分借りて新米ファミリーが住むようなアパートを借りて
荷物もそこそこあったのに
それでも持て余すぐらいいい家で
家具もそこそこある
キーボードとギターの娯楽もある
テレビも2台
未だに正しい使い道がわからないようなキッチンワゴンもあるのに
クーラーだけがないんです
離婚してから買い揃えていった家具たちですが、まだ夏を越したことがないので
夏に無防備でした
扇風機すらなかった
ので、引っ越して1日目
すぐに扇風機は買いました
とりあえず風はいる
そして迎えた初日の夜はひたすら扇風機を回し、なんとかのり超えました
引っ越し疲れもあってか、案外すぐ寝れたので
寝れば都
案外平気！
それから雨続きで
じめじめはするものの寝れないレベルじゃない
むしろ多少寒くさえ感じる
扇風機の弱風の首振りなのに
いつ取り付けれるかわからないエアコン対策に
冷感マットと冷感の掛け布団を用意した成果といいますか
もうとにかくこの時点で
「…イケる！この夏なんとかイケる！」
と思い込んだ私です
さらに、これから暑くなっても
こっちにはまだアイスノンという強い味方がベンチを温めています
いや、ガンガンに冷やして待っています
ノープロブレムです！
無問題！
クーラーがなくても行きていけるのだ！
よくよく考えてみてください
昔はエアコンなんてなかったでしょう
暑い夏、居間の襖を全開で蚊帳の中で布団を敷いて
チリンチリンと風鈴の音を聞きながら眠ってたじゃないですか、さつきとメイは
わたしはそんなことしたことないけど
寝れるんです
人の体はそういう風になっています
エアコンが当たり前になってから
エアコン無しじゃ眠れないなんて勝手に思い込んでさぁ
もう、弱い！弱いよ！そんなんじゃ
そんなに弱くちゃ生けていけないよこの世の中は
体は適応していくものだ
なんてこっちゃない
汗をかいて、その気化熱で体を冷やす
人の体はそういう風にできています
もう完全に攻略した感
エアコンのない生活が
私たち親子の体の機能を本来の形へと戻してくれるのです
ありがたや
人は追い詰められてこそ強くなる
心身ともに鍛えられて行く
精神面では耐え抜くということをきたえられるし
風邪なんかちっともひかない体になる
代謝も自然とアップして夏を終える頃にはわたしはスレンダーに
クーラーがないというこの過酷な状況をいかに楽しむか
それが信仰でありますっっ！
しかしやまない雨はない
雨が止んでからはすこぶる暑い
朝から暑い
素晴らしい快晴
ピーカン
夏が来た
夏来ちゃった
ピンポーンってドア開けたら
アポなしに言う彼女のセリフみたいに
「来ちゃった」よ夏が
なんかもう容赦ありません
夏の日差しはさすように痛い
あれ？こんなんでしたっけ夏
なんかもう、太陽に5分でも当たれば体から湯気が出始める勢いで暑いじゃないですか
本気やん
本気で戦ってくるやん
こっちがやる気出したらそれをはるかに上回る力でねじ伏せようとしてくるやん
何しても暑い
洗濯回しても
ご飯食べても
携帯見てても
じっとしてても
すんげぇ暑い
いや、汗だ
汗をかくのだ
気化熱で冷やそう
人の体はそういう風にできている
というわけでとりあえずバタバタと動いて家の家事を済ませたわけですが
まぁ、汗だくですもちろん
しかし一向に気化熱が起きない
いや、起きてるんでしょうけども
皮膚の上で軽く気化熱ってるんでしょうけども
全然内部まで届きません
全然届かない
気化熱なんか意味ない
スキー場で滑りまくって汗をかいたときはまざまざと感じる気化熱が
今この状況ではその現象が起こってるかどうかすらわかんない
暑いから
暑いから感じないよ気化熱
冬ならあれだけわかるのに
冬に気化されてもただ風邪をひくだけじゃない
夏に感じてこその気化熱でしょう
一体何のための機能ですかあなたは
もう、気化熱なんか知らない
バカバカ
そして残されたのは大量の汗とベタベタする体
余計暑い
なんか暑すぎて熱がありそうな気がする
気持ち、喉が痛い
そう思ったらしんどくなってきた
こりゃあ本当に風邪ひいとるんではないでっしゃろか
なんということでしょう
ここ1週間ほど自然の温度の中で耐え抜いてきた体は、少しも強くなんかなってなかったということですか
普通夏にかぜひくときって大概クーラーが原因じゃないんですか
知らんけどさ
でもわたしの経験でいえばおおかたクーラーのせいです
あれだけ耐えたのにこの仕打ちですかいひどいじゃないですか
扇風機でひたすら耐えたのにさ
…扇風機で
…そういえば扇風機も人間の文明の利器
あ、そうなの？
扇風機もやっぱり自然じゃなかったの？
だから本来のあるべき人間の力ってのが出なかったの？
クーラーばっかり敵視してたもんだから扇風機はもうこっちの味方だと思ってました
そーかいあんたもそっちサイドかい
でもさぁ、扇風機ぐらい使わせてくれてもバチ当たらんでしょうに
タイマーかけて配慮もしてたのに
こちとら子ども二人に挟まれて寝とるんです
扇風機ぐらいつけんとやっていけんのです
と、文句を言っても風邪が治るわけではないので
とりあえず私たちはスーパーへ逃げました
来てみて天国、帰って地獄
考えろ！
とにかく考えるんだ！
もう少しで日は落ちる！
なんとかここまではしのいだ
あとのミッションはご飯とお風呂と睡眠
まず、晩御飯は素麺にする
もうとにかく体が冷やっこいものを求め続けている
そしてこの素麺の優秀なこと
まず見た目が涼しい
味はさっぱり、
冷蔵庫でキンキンに冷やしてから食べる素麺は格別美味い
初めて素麺の優秀さを実感します
素麺はやはりクーラーのない部屋に限る
クーラーのない部屋で食べる素麺こそ真の素麺だ
だからこその素麺だ
今この瞬間のための素麺だ
これを素麺と呼ばずしてなんと呼ぼ▲◎？！☆●□ゝ∞…
…と、とりあえず素麺が美味しかったことは置いといて
次はお風呂です
この一日、なんどこのお風呂を待ちわびたことか
途中何度も「…ってかさぁ、お風呂に入ろう」
って言いたくなる衝動を抑えながら
いや、実際何回か言ったけど
何をしてても汗ばむ日中には風呂は贅沢過ぎます
なんたって節約しなきゃだめですから
風呂は一日一回
それ以上でもそれ以下でもない
我が家の家訓「風呂は一日一回」
なので一日の終わりのギリギリまでとっておく必要があります
もう日も落ちた20時ごろ、イソイソとお風呂を溜め3人仲良く入浴
お風呂って不思議
30度あるかないかの日中はたまらなく暑かったのに
40度あるかないかのお湯に浸ってて幸せを感じる
かいた汗の分だけ気持ちよさを感じます
「生きててよかったねぇ、あたしゃ幸せだよ」
ってちょっとまるちゃんみたいに口を尖らせて言ってみたい衝動にかられました
言いませんでしたけど
そんなこんなでお風呂を上がると
またまた広がる30度の世界
お肌サラサラ
一瞬の涼しさを感じれるこの間に
最後のミッション「睡眠」！！！
喉の痛さを感じながらも扇風機はやはり必需品
子どもたちを両脇に抱え、いざ睡眠へ
…アチィ
やはり暑い
何をどうしても暑い
暑いものは暑い
素麺の威力も
風呂上がりの魔法も
一瞬に消えてしまう熱帯夜
そこで息子がポツリと呟く
「ママー…暑くて眠れん」
「息子、とりあえず目を瞑ろ。何も考えるな。とりあえず目、瞑っとこ」
「…わかった」
そうして素直な息子はこの数分後、のび太顔負けの高速早寝技を披露するが如く
眠りに落ちました
うそーん
ママだけやーん
この暑さに耐えながら一人
足元からの不自然な扇風機の風と
左右からの子ども特有の高熱の体温を感じながら
眠れない夜を過ごします
ってか喉の痛さは結局一日続いてるわけで
もうこれは完全に風邪だし
熱だって37.8度ぐらいは出てる勢いだし
と思って熱を測ると
36.5度
めっちゃ平熱
数値化されないしんどさ
やっぱりクーラーは必要です
人間本来の〜とか
風邪をひきにくい〜とか
言ってる場合じゃない
そもそも昔とは暑さが違うし
異常気象ですし
やっぱりエアコンないと無理
万歳人間の文明の利器
節約よりも命
エアコンー
エアコンほしー
エアコンが今すぐ欲しいーーーーー！！
とかなんとかかいてるといつのまにか朝でした
やっぱり人の体はそういう風にできているっぽい
けどエアコン買おう
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