凛として前の方へ

少しずつ荷物がまとまってきた
彼と会えない一日にも少しずつ慣れてきた
朝起きた時に襲ってくる悲しみも
夜一人の寂しさも
少しずつ、少しずつ無くなってきた
食べれるようにもなった
寝れるようにもなった
笑うようにもなった

ただ、ちょっとしたきっかけで底の方まで沈んでしまう

彼の強みは
人が自分に対して抱く感情以上に
その人のことが好きなことだ
彼は人にも自分自身に呆れかえっていて
けれど唯一の強みが
誰よりも自分の方が愛情深いところだった

誰にも負けないものが一つあると
人は強い
何かが起きてもなかなかブレることのない芯を彼は持っている

私はいつも自信がなかった
そこそこまではできる
ある程度は要領がいい
けど人並みか、ちょっと人よりできる程度までのものしか持っていなかった
だからいつも自分の考えや意見が合ってるか分からず
私はただ弱かった

「弱き者よ、汝の名は悪人なり」
弱いことは悪だ
悪いものに勝てないということは
どんなに善の心があっても悪なのだ

彼がいなくなって、私はたくさんのことに気づいた
今まで見ていたものは狭い狭い範囲でしかなかった
やっと大きく物事が見え出したのだ

私の強みは
誰よりも彼のことを愛していることだ
これだけは負けない
彼のように、たくさんの人を好きになることはできないが
そんな彼を私は誰よりも理解し、彼の今まで生きてきた全てを愛している

だから私は強い
この想いだけはブレない
やっとみつけた、私の芯
強くなるってこういうことだったんだ
心を鍛えるってこういうことだったんだ

今日は暖かい日だった
空は青々としていた
窓から見える空を眺めて
ダンボールで積み上がった部屋の中
心はわくわくしていた

私は負けへん
悪いもの、ことごとく倒して
全部包み込んで
会いにいくで
いっぱい教えてくれたやん
いっぱい言葉くれたやん
全部行動に変えて
一個も無駄にせーへんで
ずっと一緒にいるって言ったやん
約束守らせるで！
責任取らすで！
なめんなよ、私の愛情！！
何があってもしがみついて来いってゆってた
今がその時や
まだ結果じゃない
今は過程
時期が来れば
真実は見える

本音は伝わる